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| 「心にひびく、良質で物語性ゆたかなアニメーション」をテーマに募集したところ、16の国と地域から142作品の応募がありました。 |
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<審査委員>
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『灯花(とうか)』 監督:助川 勇太(日本) 吹雪によって電柱から落ちてしまった電灯と、その灯りとぬくもりの中で芽吹いた一輪の花との「きづな」を描いた物語です。 冬の厳しい寒さの中で、互いに共感しながら必死で寄りそう二人の姿を見守ってください。 この作品では、互いが存在することで生きられる永遠を描いています。 |
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雪の降りしきる最初の画面を見た瞬間、良い映画に違いないと予感させるに充分で、それは裏切られることはない。情景の美しい表現もさることながら作品に流れる温かいものに心うたれる。 自らが命絶えようとしながらもなお、愛しいものを生かすために残った力を尽くす。はかない一瞬に見えるかもしれないけれど永遠につながる大切なことに気付かせてくれる。 美しい愛の詩といえる一篇が生まれた。 CGを使っているが温もりのある映像に殆どの審査員の共感を得て最優秀作品賞に選ばれた。(小田部羊一) |
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『MODERN(モダン)』 監督:水江 未来(日本) 立方体は、まるで生きているかのように増え続けていきます。やがてそれは、さまざまな形を生み出し、さまざまな「何か」になっていきます。決して一つの形にとどまることなく生命力豊かに変化を繰り返します。 さて、この立方体は地球上のどこに向かおうとしているのでしょうか、何になろうとしているのでしょうか。 全て手書きによるアニメーションです。 |
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「モダン」はストーリーのある作品ではない。四角い棒(cube)が登場しながら始まり、いつのまにかまたその姿を現しては、消えながら終わりを迎える。音楽も耳慣れた音調ではない。しかし、その作品が展開しながら一度も止まらず、終わりなく形態を変えていくその流れに、私達は引き込まれていることに気付く。幾何学的形態が繰り広げる様々な生成と変異、集まっては散り散りになるリズムの饗宴、時折現れる見慣れた模様との出会い、無限に繰り返されるような焦燥感.....。 「モダン」はそんな感覚をただ楽しめと言っている。それがすなわち私達の生きる姿であり、また一つの‘現・代・性’というように。(李 龍培) |
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『いのちのき』 監督:福留 竜介(日本) 不思議な種をひろった人間が、その種を庭先に植えると芽吹いた木は見るみる成長し、木から落ちた実からはさまざまな命が生まれます。 ひとりの人間と一本の木の一生の物語です。 生まれて、生きて、死んで、また生まれる、命のサイクルをシルエットアニメーションで表現しています。 |
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傑作である! アニメーションの古典技法である影絵風の描きアニメーション作品である。影絵というシンプル表現だからこそ、観客の想像力を一層かき立てる。 物語の核になっているのは生きとし生けるものの命の不思議さであり、自然とそこに暮らす人の営みが時間の流れの中で動きと音のみで描いていて見事である。次の新しい命の育みが始まるところで物語が終わるのがとてもいい。 シルエットなのに、血のかよった細かい動きにまで神経がいき届いた福留竜介監督の感性はすばらしい。若い監督作品ながら、見終わった後の豊かな気持ちとともに「もののあはれ」を感じたのは私だけではないだろう。作品の奥深さに興味が尽きない。 「いのちのき」から、影絵アニメーションの先駆者ドイツのロッテ・ライニガー監督の繊細さと、日本アニメーションの父とも云うべき大藤信郎監督の大胆さを感じた。 これからの活躍が楽しみな監督である。(片山雅博) |
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『UKADI PUKDI(ウカディ・プクディ)』 監督:DHRUVRAO,JAIKAR MARUR, SWARUP DEB,ANUJKUMAR, AVINASH MEDHE(インド) インドのスラム街で暮らす女の子がいます。彼女には片足がありません、身よりもありません。大切に育てている鉢植えの木の成長に、自分の片足がもと通りになるのでは、という願いを込めて、毎日、毎日、水をかけています。でも、足はいっこうに伸びてはくれません・・・。 厳しい運命を背負った少女が、現実をしっかりと受け止めていく様子をやさしく描いた人形アニメーションです。 |
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本作は自分の体の障害を乗り越えて、心の殻をやぶり新しい世界に一歩踏み出す少女の物語――。経済の発展が注目されるアジアの新興国では、明るい話題がある半面、貧富の差は拡大している。主人公の少女が暮らすのは、そんな国の貧しい街の一角。ほかの子どもたちの遊びに加わらない彼女の日課は草木に水をあげ、その日々の成長を記録すること。そして自分の不自由な左足にも水をかけ、草木と同様の“成長”を信じ、その日を待ち望む。だがある日、少女は自分の願いがかなわぬ夢だという現実に向き合うことに。その時、彼女が選ぶ道とは……。手作り感の強い人形アニメーションだが、伝えるメッセージは明確で、ハートに響く作品に仕上がっている。(中村 均) |
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『farm music(ファーム・ミュージック)』 監督:大桃 洋祐(日本) この作品ではストーリーは特にありません。動物たちが音楽を奏でるというシンプルな流れの中で、「動き」でどれだけ動物たちの生き生きとした楽しさが出せるかということをテーマとしています。デザインもシンプルな線でデフォルメし「動き」が引き立つようにしました。キャラクターの一つ一つの動作にこだわりアニメーションらしい楽しさを追求しています。3分ほどの時間の中でこの作品の中にある空気感や生命感を感じてください。 |
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ニワトリの鳴き声で始まり、音楽が入り徐々にテンポがあがり、動物たちが全てゴチャゴチャにまとまってしまい、ヒヨコの声で終る。 特にストーリーがあるわけではないが、リズム感にあふれ、登場する動物たちだけでなく、観ている人をも楽しくさせてくれる。 音楽に合わせた、さまざまな動物たちの動きが、それぞれ特徴があり、キャラクターも皆可愛い。アニメーションならではの作品です。 この作品にプラスαされた次回作品を期待しています。(松谷孝征) |
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『Papa's Lullaby(パパズ・ララバイ)』 監督:Kim Hyun-gyung(韓国) 韓国の奥地に住んでいる 5歳の楡林。彼女の悩みは漫画家のお父さんの大きな「いびき」。ある日の午後、楡林が昼寝をしているとお父さんのマンガに出てくる化け物たちが彼女の夢に現われます。 幼年のおぼろげな記憶を呼び起こす纎細なタッチとサウンドが引き立つ童話的なアニメーションです。 |
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本作は子どもたちが好む、ちょっと怖いオバケの話――。いびきが激しいお父さんと一緒に寝る幼い娘は、いつも寝不足ぎみだけど、やさしいお父さんのことが大好き。ある日のこと、お父さんの仕事場で見せられたオバケの絵にびっくりした後、ついうとうとしていたら、家はオバケたちでいっぱいに。そして、彼女はお父さんを助けるために孤軍奮闘することになるのだが……。幼い頃、多くの人が経験したであろうオバケの夢(=怖い夢)を通して、父を思う娘のけなげさや、誰もが共感できる懐かしさを、ほのぼのとしたやわらかいタッチと、動きのあるアニメーションによって描いた作品。(中村 均) |
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『カランコロンの音がする。』 監督:千葉 光希(日本) 大好きなものたちとの別れの物語です。私の子ども時代の体験を元にして書いたお話ですが、その時の私にとっての別れは、悲しさと不安でした。だけど、描くなら、明日への私へ、あなたの明日へ、未来に向かって進みだせる話にしたい。思い出が、未来の栄養になるような、そんな気持ちが込められている作品です。 舞台は山口県下関市。実際にその場所に行って写真をとって、背景のイラストレーションにしました。 |
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転居のためにガラーンと空っぽになった家、いよいよ家にサヨナラをするとき、ふとみたカガミの中の自分をきっかけにいろいろな思い出が・・・。 その中心は、女の子が普段履いていた木製のツッカケの音。 一人で出かける時も、仲の良い友達と遊ぶ時も、近所のネコに出会う時も、いつも後ろからついてくる「カランコロンの音」。 思い出は尽きないけれどお別れのときが、みんなは学校にいっているのだろうか、だーれも見送ってくれる人はいない。 車の窓の向こうに、ただネコだけが道路に座って見送ってくれている。なんとも切ない、でも温かくて甘酸っぱいお話です。(篠田英男) |
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『Googuri Googuri (グーグリ・グーグリ)』 監督:三角 芳子(日本) 「Googuri Googuri」(グーグリィ グーグリィ)はおじいちゃんと女の子の間だけでわかる秘密の言葉 。おじいちゃんの存在は時に山のようであり、樹や海のような暖かい場所。そこから女の子の想像は鳥のように無限の世界へ自由にはばたいていきます。人は想像します。それはこれまでに体験した記憶をもとに見たものや、匂い、想いやいろんなことをきっかけにして、現実にはないその人だけの無限の世界を広げることができるのです。 |
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傑作である! パステル調で描いたキラキラした暖かみのある三角芳子監督の作品世界は、かつての良質のカナダアニメーションを思い起こさせてくれる。 幼い少女とおじいさんの繊細でゆったりした日常が綴られて行く。おじいさんの残された時間の中で無垢な少女の心は微妙に揺れらめいて行く。幸せな時がいつまでもずっと続いて欲しいと願う気持ちとはうらはらに、永遠の時間は存在しない。永遠ではないからこそ、人は限られた時間を充実して生きるのである。 近頃こんなにほっこりした気持ちにさせてくれるアニメーションを私は知らない。 さらに、アニメーション作家古川タクの声優挑戦(おじいさんのムニャムニャ声)に拍手を送りたい。 新しい才能による現代のメルヘンの誕生をみんなで喜びたい。(片山雅博) |
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『ニワトリ物語〜育む時のなかで〜』 監督:篠原 健太(日本) とある森の湖畔にひっそりと暮らす、にわとり夫婦。 二人の間に生まれる新しい命。しかし、家族にはさまざまな困難が降りかかります。カラス、へび、キツネ・・・、にわとりパパは家族を守るため、命がけでがんばります。 家族のきずなを描いた切り紙によるアニメーションです。 |
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お父さん鳥とお母さん鳥に、やっとヒナが生まれたのもつかの間、そのヒナをねらうヘビが出て来て、お父さんはオチオチ釣りも出来ません。 やっとヘビをやっつけたら、今度はオオカミが!お父さんは、ボロボロになって戦います。 「あーっ、あぶない。お父さんガンバレ!!」あのブスリ!のヤリは、効いたね。 ハラハラドキドキ、「あっ」と言う間の17分間。 お父さん、お母さん、本当に子育てご苦労さまと、感謝したくなる作品です。(篠田英男) |
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『SAKURA』 監督:川田 和賜(日本) あるところに、少し変わった豚たちが住む島がありました。ある日食べ物を食べつくした豚たちは一斉に木に登り、飛び立ちました。風にのって飛んでいく豚たちは、まるで桜の花びらのようでした。 本作品は日本の桜をモチーフにした、3DCG作品です。日本の桜の美しさを少し変わった生態を持つぶたを通して表現しています。 |
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まずそのシチュエーションは天空の丘。3DCGで描かれた“もっちりした”ブタ達が、のほほんと餌草を食んでいる。そこに展開する光景は、敢えて表現すれば「コミカル・ファンタジー・ワールド」!!。 ストーリー展開は極めて単純で、餌草を食べ尽くせば別の丘に「飛んで」移動。ただし、その奇抜な「飛行形態」に作品の核心があった。作品のモチーフが「SAKURA」とあるように、いわゆる家畜である「ブタ」を日本伝統の「サクラ」にかぶせ、見立ててしまうという超ユニークな発想転換に、微笑ましくも驚かされる。まさにメルヘンアニメの名に相応しい秀作だ。(今井昌彦) |
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『灯花(とうか)』 監督:助川 勇太(日本) 子どもたちが作品を選びとる的確な目に毎回驚かされているが、「灯花」に対しては「自分を犠牲にして花を守る姿に感動した」「命をけずって“あかり”を与えるところに感動した」「命が続く限り愛し合う切なさが伝わってきた」と感動を受け取った感想が多く寄せられ、生きることや命について感じた思いを「心があたたかくなった」と述べている。また「ディズニーのトイストーリーみたいでいい話だった」「ピクサーの作品に似ていた」「オリジナルNO.1の作品だと思う」と大人の身が引き締まるような鋭い意見もあり、第5回目を迎えた「子ども審査会」の成長を見る思いであった。 |
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