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| 「心にひびく、良質で物語性ゆたかなアニメーション」をテーマに募集したところ、17の国と地域から198作品の応募がありました。 |
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| ※第7回応募作品数:126作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
<審査委員>
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『Mask』 監督:Jerome Boulbes(フランス) 緊張感に満ちた新しいアニメーションが生まれた。古代ギリシャの仮面劇を思わせる二体のマスクが荒涼とした凍土で対峠し、静けさの中で始まる闘いは厳しさと哀しさを持つ。その呼吸と間合いは日本武道のもの。無駄なものを削ぎ落したシンプルさは「能」にも通じている。フランスからの留学を経て現在日本に滞在中の作者が異国である日本で みとったものを見事な作品にした。第5回コンテストでも審査委員特別賞を受賞しているが、飛騨を踏み台に大きく成長してくれたことが何よりも嬉しい。フランス印象派と浮世絵の関係の如く、文化の刺激が独自の新しい創作を生む。これこそが本当の文化交流であることに気づかされる。(小田部羊一) |
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『LOG JAM』 監督:ALEXEI ALEXEEV(ハンガリー) ハンガリーといえば、5年程前の1月、朝の6時前、零下10℃をはるかに越える極寒の中、ブダとペストをつなぐ凍てつく橋を歩いて渡り、温泉に入ったことを思い出す。その時はブダペストで日本のアニメと漫画について講演をしたのだが、若い人たちが真剣に耳を傾けている姿が印象的だった。本作は、のどかで、それでいてリズム感とタイミングのよさがあり、何ともいえない雰囲気を持つ、まさにアニメならではの作品である。ドラムの兎、ベースの熊、歌手(?)の狼のメインキャラと狩人、犬、時に蛇やらが登場するが、雪・雨・川などが自然と時を感じさせ、セリフは一切ないが、短い中できちっとストーリーを語ってくれている。5作続けて観るとより楽しむことができる。(松谷孝征) |
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『おかしな歯科の白い歯』 監督:Ha-yan Park(韓国) 幼い時、虫歯のために歯医者に行ったことのある人は皆知っている。どれほど怖かったことか!そんな経験をコミカルに描いた短編アニメーションである。そのまま素直な気持ちで楽しめばよい。すぐに終わってしまうが、エンドタイトルが浮かび上がる頃には、多分皆、病んでいた歯がいつのまにかすぽっと抜けてしまったような、スッキリとした気持ちになっているのではないだろうか?監督の名前は“朴ハヤン”で、本作の主人公は自分自身である。韓国語で“ハヤン”[ha-yan]は“心が綺麗だ”とか“白く雪が降った”という綺麗・白いの意味で使われる。つまり“ハヤンイ”は監督の名前であり、主人公の名前でもあり、彼女が歯医者に行って“ハヤンイ(白い歯)”を得ることになると言う意味にもかけられている。(李龍培) |
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| 『アニマルダンス』 監督:大川原 亮(日本) 傑作である! 「アニマルダンス」は、アニメーションの持つ根元的な生命感が躍動するリズムと相まって異様なエネルギーとなり、見る者の感性を大きく揺さぶり、作品の虜にせずにはおかない魔力がある。 変容を繰り返す強烈なコントラストの画面からは、若き大川原監督のアニメーション魂のほとばしりを感じたのは私だけではないはずだ。 2009年のアニメーションの収穫であるこの作品が『メルヘンアニメ・コンテスト』で受賞する意味は大きい。(片山雅博) |
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『KUDAN』 監督:木村 卓(日本) 主人公の男は自分の趣味に日々没頭。幼子が懸命に語りかける言葉などには耳を傾けず、子どもの言葉はむなしく空気に溶けていくばかり。そんな態度が原因なのか、男は不気味な異世界に吸い込まれ“くだん”の姿になってしまう。そこをさまよう中、男は自分の幼子の命にも魔の手が忍び寄っていることを知る。さあ、男はどうやってこの危機に立ち向かうのか――。本作は個性的なキャラクター造形のため、“くだん”になってもグロテスクさは感じさせず、作品のメッセージである「人が生きる意味はコミュニケーションがあってこそ」をしっかりと伝えてくれる。(中村均) |
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| 『ORGESTICULANISHOS』 監督:MATMIEU LABAYE(ベルギー) この作品の冒頭は、少し我慢が必要である。様々な登場人物が、まるで操り人形のように、閉ざされた空間の中で日常的な行動を単に繰り返しているように見える。しかし、観客はすぐに我慢が報われたことに気づく。爆発するような動きで表される歓喜の表現を味わうことができるからだ。人種と性別、年令と服装を変えながら繰り広げられる踊りの動きは、これを表現した作家の内面の凄さを見せてくれる。病気や障害によって動きが制約されている人々が持つ巨大な潜在力、その内面的自由がアニメーションのスポットライトを浴びたとき、きっとこの作品のように描かれると思う。(病気のため車椅子生活を送っていた亡き父親に捧げる作品で、劇中のナレーションにはその父親の肉声である)(李龍培) |
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『輝きの川』 監督:大桃 洋祐(日本) 美しい映像に目を見張る。一匹の魚にいざなわれ観るものは水中の旅を共にするのだが、単純化されたキャラクターは柔らかで豊かな命のふくろみを持っている。それは工夫された光の表現によるものであるが、水の透明感、小さな光の粒、静かにゆらぐ水藻…全てに光が溢れて美しい。その美的な感覚に繊細で強靭な追求の意志を感じる。大学の卒業制作で、この高いレベルに達していることに驚き、将来に期待せざるを得ない。学校の特性を生かし音楽学部の仲間の協力と思われる曲も素晴らしい。ただ物語る言葉の数を減らしても、充分に映像の力だけで表現できたのではないかという思いは残る。ともあれ大賞と並ぶ作品であることに違いはない。(小田部羊一) |
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『family』 監督:山田 園子(日本) 画面いっぱいに、手とナイフとリンゴが出て皮を剥いては切り分ける、ただひたすらその場面がつづくといった感じだが、バックに流れる音などがミックスされると妙に家庭的な温かさを醸し出し、「ああ、成る程これはファミリーだ!」と納得してしまう。これがリンゴではなく「柿」だったら、パーフェクトな大野町賞だったと思えるのだが…でも果物と温かな家族・家庭ということで考えると、これはこれで作品を見て下さった皆さんにも「やっぱり、大野町賞はこれだね!」と、言って頂けるものと思う。(篠田英男) |
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『虫歯鉄道-cavity express-』 監督:武藤 健司(日本) 本作はキャラクター造形をはじめ各種の演出によって、子どもたちがストレートに楽しめるアニメーション作品に仕上げられている。舞台は男子を中心にファンが多い鉄道。しかも、主人公が乗る機関車はドラゴンのような姿に変形して敵と戦うなど、ヒーローものの要素をうまく取り込み、ダイナミックなアクションを見せてくれる。タイトルにある通り、物語のテーマの1つは「虫歯予防」や「虫歯治療」。一般に、子どもたちにとって歯科医院は、何となく恐ろしいイメージを想起させる場所だ。けれども、本作を見せることで、歯を大事にすることや、虫歯治療に前向きになることが期待できるかもしれない。(中村均) |
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『LOG JAM』 監督:ALEXEI ALEXEEV(ハンガリー) 単純明快な可笑しさがアニメーションを観ている子どもたちの笑い声によって更に増幅される。クマ、ウサギ、オオカミによるユーモラスな演奏と、猟師と猟犬のちぐはぐなすれ違いに子どもたちは大爆笑!5会場で行われた審査でも他を引き離す圧倒的な支持を得て大賞となった。面白いものに心から声をあげて笑うということは私たち大人はいつの間にかできなくなっている。素直な感受性を持つ子どもたちの様子を目の当りに出来たことは本当に嬉しい。この柔軟な素晴らしい感覚を長く持ち続けてほしいと願わずにいられない。(小田部羊一) |
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『輝きの川』 監督:大桃 洋祐(日本) 「LOG GAM」に次いで高い支持を得た作品に寄せられた子どもたちの感想は「ハート型の尾びれが可愛くキャラクターが素敵」「パステルカラーのグラデーションのある色使いがきれい」「川の上と川底で絵の表現が違っていて良かった」「色も音楽もすごくきれい」「ストーリーが良く、主人公の気持ちが伝わってくる」「命がけで輝きの川を探す姿に感動した」「とてもやさしい気持になれた」等々ていねいに細部まで注意深く見なければ書けないものであった。感じとる力はむしろ大人より鋭く、良い作品を選び出す子どもたちの的確な目に毎回驚かされる。このあくまでも美しい作品を推した子どもたちに拍手を送りたい。(小田部羊一) |
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『なんですか?(What's wrong?)』 監督:Seung Bae, Jeon(韓国) 子ども審査会のある会場においては、極めて高い支持・評価も得た作品。ふんわりとした色彩と素材感覚の中で表現された日常。そしてヨガトレーニングに励む「普通の女の子」と「ペット犬」が織りなすたわいもない、それでいて執拗なやりとりが、愉快に明るく子ども達の興味を喚起させていった。「面白かった」「一瞬にして笑った」「粘土の特徴が生かされていた」「何が起こったのか最後でわかって良かった」等の感想にも表れているように、見る者に考えさせる「時」は短く、短編のもつ展開の早さも爽やかな印象として残る作品に仕上がっている。(今井昌彦) |
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『おらえさけ』 監督:永澤 愛生(日本) 「おらえさけ」のタイトルを聞いて、お酒の好きなぼくは、変わったお酒の名前だなーと思ったのだが、実は「自分のお家へお出で」のことだったと知って、方言って面白いな〜と思った。とても調子の良いリズムで、おまけにラップのようなノリの良い歌詞で、自分の出身地の秋田を歌とアニメで紹介しているのだが、本当に郷土のことが好きで、誇りに思っていることが良くわかる。アニメとしては、けっして上手いとは言えないが、印象的で温かくて楽しい作品で、「こども審査会」の特別賞になるのも当たり前だなーと思う。(篠田英男) |
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